「転生したらスライムだった件」なろう版と書籍版の違い

転スラのネタバレオンリーです。書籍5巻以降のなろう版との違いを扱っています。

転スラ なろうでは語られなかった物語 対グランベルロッゾ(西方動乱他)その2

※完全ネタバレです。自己責任で

 

(その1の続き)

グランベルに召喚された異世界人の無力化を終えたリムルに遅れてやってきたレオンと戦わせようとグランベルは煽る。リムルとレオンは戦うフリをしてグランベルの真意を探る事にした。2人の偽りの戦いの中、ヒナタはグランベルに苦戦を強いられていた。グランベルは勇者の卵を宿しながらかえせなかったヒナタを許せなかった。

 

イングラシア西方評議会。召喚されたミザリーテスタロッサは無言のまま見つめ合っていた。やがてミザリーが「なぜアナタが受肉してるの?白」とつぶやいた。同じ原初の悪魔、受肉し名前を持ち自分と同格の悪魔公に進化したテスタロッサを前に動けない。赤(ギィ)黒(ディアブロ)の上位2体に続くのが白(テスタロッサ)である。そしてこの場にはテスタロッサの従者、モスもいる。彼は原初7柱に続く実力者。さらに受肉、名もちとなり同格の悪魔公に進化していた。自分の不利を充分に判断出来たミザリーディアブロに続き、テスタロッサまでもがリムル配下に落ちてる事実をギィに速やかに伝える事を優先し何度か会話を交わしただけで撤退していった。さらに北方の悪魔達の侵攻はシエンと配下のアークデーモン、エルメシアが援軍に送った魔法師団によって鎮圧されていた。テスタロッサの活躍によって五大老の一人、ヨハンの陰謀は失敗に終った。

 

ルベリオス郊外での原初同士の戦いはディアブロが圧倒していた。原初時代のギィが唯一引き分けたのがディアブロ。その事実も許しがたく、ギィがディアブロを特別視してるのも許せないレインは抵抗するも力の差は歴然だった。しかしこのレインは分身体であった。レインの本体とともに現れたのはギィだった。ギィは「なんで白が名前持ってるんだ?」と問いかけた。プライドが一番高い白が誰かの配下につく事が信じられなかったギィはディアブロからさらなる驚愕の事実を聞く。「黄も紫もリムル様のために・・・」「ちょっと待て」残る原初の悪魔全員がリムルについたという衝撃の内容に、ギィはリムルに直接話を聞くことにして今回は撤退して行った。ギィまで加わればさらに混乱する所だったがディアブロの活躍で最悪は回避出来た。

 

ルイとラプラスは互角だったが、フットマンはギュンター相手に虫の息になっていた。ラプラスはすきをついてフットマンとともに退きユウキとの合流を目指した。一方、ルミナスと戦っていたマリアもグランベルの元へ向かった。グランベルはマリアを取り込み全盛期の力を取り戻した。マリアを追いかけてきたルミナスにグランベルは決着を望む。ヒナタはまったくグランベルに歯がたたなかった。その時、クロエが心配して外に出てきてしまった。その瞬間。グランベルの放った斬撃がヒナタでなくクロエに向かったのだ。

 

とっさにヒナタ、その後ろでクロエを追いかけてきたヴェノムがクロエの前に出る。彼らに当たった斬撃はスピードを落としリムルの防御を間に合わせた。崩れ落ちるヒナタにクロエが駆け寄り手を握る。その瞬間、ヒナタは絶命し、クロエの姿が掻き消えた・・・。グランベルロッゾ。彼の目的はまさにこの状況を作ることだった。

 

レオンは放心していた。300年間探し続けていたクロエと再会した途端に消えてしまった。リムルも状況がつかめていない。唯一、「時間旅行」(トキノタビビト)を知っているルミナスは自分が失敗したと悟り、怒りにまかせグランベルと戦おうとしていた。その時、爆発とともにクロノアが飛び出してきた。クロノアと戦っていたのはユウキだ。道化連と合流した彼はティアの機転でクロノアの関心をレオンに向けさせることに成功。クロノアがレオンに襲い掛かってるすきに戦線から離脱した。

 

リムルはクロノアの中にヒナタとクロエの魂があるというルミナスの推測にかける事にした。防御に徹するしかないレオンも疲弊してるため、ヴェルドラと彼の唯一の従者カリスを召喚、クロノアの相手をまかせる。そして抗魔の仮面を使いクロノアの精神世界へと入っていった。一方、ラズルに苦戦していたシオンも戦いの中でスキルが「闘鬼化」から「闘神化」に進化。見事、ラズルを討ち果たした。

 

ルミナスに長らく使えたグランベルはクロノアの秘密を知っていた。最愛の妻を亡くし狂った彼は黒幕として暗躍する日々を続けた。そして現在の生きる希望であったマリアベルを失う事で正気に戻っていた。正気に戻った彼はクロノアを正しく真の勇者として復活させるべく今回動いていたのだ。今の時代に真の勇者が必要だと。時間旅行により不完全な勇者が現れては消えるループを立ち切り、唯一無二の勇者を誕生させるために。そして希望を託したいと。ルミナスに接戦の末に敗れたグランベルは彼女にそう願った。

 

精神世界に侵入したリムルは幻のシズに導かれクロノアと出会い2人の魂のある場所を聞き、助ける方法を模索する。そしてクロノアの中にクロエを目覚めさせることに成功。現実に戻ったリムルはルミナスと協力しヒナタの蘇生も成功させた。

そして見事にクロエはクロエ、クロノアと二つの自我を持つ二重人格に・・・・ではなく、グランベルが望む真の勇者に覚醒した。

クロエを見て今までと雰囲気が違うとリムル、ヴェルドラが話すがルミナスに「気のせいだろ(ジロジロ見るなロリコンどもめ)」と一蹴された。が、レオンが「リムルやヴェルドラ殿の言うとおり。一見、ただの超絶美少女だが本質は・・・・」と肯定しはじめる。ルミナスは(ここにもっとヒドいロリコンがおった)と思ったはず。

 

「ヒナタの中にあった勇者の卵が私の卵と融合してかえったの。内緒だよ」(クロエ談)

※時間旅行などの詳細は別項目参照

 

なろうではヒナタvsユウキ、ユウキのクロエ誘拐、レオンvsユウキなどだいたいユウキ絡みで勇者覚醒へと進んだ形ですが、それらすべてがなくなり書籍ではこの西方動乱で勇者に覚醒します。

7巻から始まったロッゾ一族との戦いは11巻にて終了。いよいよ対帝国、対天使へと移っていく感じですね。

11巻最後に壊れた大聖堂でタクト達のコンサートが無事終了するのですが、その曲に送られるように天に昇っていくグランベルとマリアベルの魂。その会話にちょっとウルっときました。正直、転スラでウルっときたのはこの時だけですねw

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ルミナスvsグランベルロッゾ。