「転生したらスライムだった件」なろう版と書籍版の違い

転スラのネタバレオンリーです。書籍5巻以降のなろう版との違いを扱っています。

転スラ ネタバレ もう一度ユウキの立ち位置を整理しよう。

※完全ネタバレです。自己責任で。

 

※衝撃の18巻のネタバレはこちら

転スラ18巻なろう(web)との違い ユウキと道化連の現在位置 - 「転生したらスライムだった件」なろう版と書籍版の違い

 

1期のニコニコ動画のコメよりは少なくなりましたが、今だにユウキが登場するとラスボスと本人としては最高のネタバレをして自慢するつもりのコメが流れます。

なろうを原作の小説と信じてやまない方々でしょうけど、ここでまず大前提なのは

「原作は書籍(ラノベ)です」という事。その書籍はまだ最終決戦まで行っていないという事。なので今は

ユウキはラスボスかもしれないし、ラスボスじゃないかも知れない。どーなるかまったく解らない状況で17巻まで進んでいます。

書くなら「web版ならラスボス」にした方が良いのではw

そこでずいぶん前にユウキの相違点の記事を書きましたが17巻までのユウキの違いをもう一度整理しようかなと思います。

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まずは良い笑顔のユウキ君をお届け。
 

違いその1・ラプラス、ティア、フットマンそしてカガリさんの合流が早かった。なろうを読んでいるとユウキのラスボス感を出すために早く登場させたと思ってました。しかし話が進むにつれてそうではなかったと思うようになりました。

オークロードの黒幕はクレイマン。魂獲得や傀儡魔王誕生を目指しての事ですが、けしかけたのは誰か?のちに近藤だという事が判明します。ユウキはただ手伝ってただけ。クレイマンは数十年前から近藤と親密な関係になっていました。

ユウキはカザリームに憑依する強靭な肉体を求め召喚されますが、ほんの十年前です。そこからカザリーム復活という大義名分で道化連やクレイマンに入り込みますが、ラプラスが語ったように知将だったクレイマンがおかしくなったのはユウキが召喚されるずっと前なのです。クレイマンの暴走はユウキが後ろで糸を引いていたという話はいまのところありません。書籍11巻まで精神系支配するスキルを読む限りユウキは持っていなかったようです。ただクレイマンを利用しようとしたのは間違いありませんでしたけど。

カガリさんは書籍よりさらにコミックで早く登場しました。日記の方でもシュークリーム大好きお姉さんキャラとしてすでに登場してますし、アニメにもすぐ登場しそうですね。

 

違いその2・ヒナタとの関係。西側掌握のために西方教会を邪魔と考えていたユウキにとってはヒナタは敵。ダムラダにリムルがシズを殺したと嘘の情報を流し敵対させたのはなろうと一緒ですが、教会の秘密を探る作戦は2度失敗しています。棺を盗むどころか存在すら知らないまま教会への襲撃は終了してしまいました。

フォルムスをテンペストにけしかけたのはダムラダのようですが、こちらはマリアベルの差し金です。ユウキは知っている程度でした。

聖騎士戦もユウキは一切関与していません。もちろんヒナタの精神にもなにも小細工はしていませんでした。ましてはヒナタにリムルと敵対しないように忠告までしていました。後述してますが「勇者育成プログラム」は出てきませんので蟲の下りもありません。ヒナタ死亡により発動する「時間旅行」。仕掛けたのはグランベルロッソ。ユウキは時間旅行が発動した時には必死で東に逃げてギィに捕まっていましたw

 

違いその3・クロエの存在。クロエは途中でテンペストに移住します。そのためにクロエを誘拐するイベントもヒナタ、レオンと戦うイベントもなくなりました。レオンの探し人がクロエだという事は書籍11巻で気が付きます。もう手遅れですw

もちろん勇者覚醒にも関与していませんし、クロエも精神に影響を与えていません。むしろ、おいおいマジかよ、クロエが勇者クロノアだったのかよwと傍観していただけでした。書籍では「勇者育成プログラム」なるものは出てきませんので、ユウキに何度も負けて霊体(でしたっけ?)飛ばすループネタは存在しません。ループはしますけどユウキ絡みは何もないという事実wなろうでは半分はユウキ管理下に置かれてましたが書籍ではギィにも存在を知られ、リムル以外にも溺愛するレオン、ルミナス、ヒナタ(なろうと違い戦闘力はそのまま)と優秀なボディーガードが揃っていて手が出せる存在でもなくなってますがwそんなクロエはリムルの元で学園に通い、帝国戦、迷宮侵攻戦にも参戦と楽しくやっています。あ、レオンとも無事に再会してますよ(白目)。

かくしてクロエを未来で倒すという未来そのものがなくなったのでした。

 

違いその4・心理描写。書籍ではユウキ、カガリラプラスの心理描写が丁寧描かれいます。ユウキは仲間を守る力がない自分を嘆き、ギィを前にしても仲間を逃がそうとすなど道化連をコマとしか思っていないなろうとは違います。カガリはレオン憎しの心から自分が魔王の時にもっと上手く立ち回っていたら、力より信じあえる仲間が必要だったと悟りました。ラプラスは道化連の仲間が幸せになる事だけを探しています。そしてラプラステンペストにて道化連達の過去を赤裸々に語り、仲間を助けて欲しいと頭を下げました。

リムルと合流する直前に受けた近藤の襲撃時のユウキは仲間をとにかく逃がします。裏切ったダムラダと対峙する時も彼を信じ彼でさえ近藤に操られている事を見抜きます。しかしそんなユウキ自身も近藤に支配されてしまいます。なろうと同じ世界征服という子供じみた夢を持ち、なろうと違い挫折を何度も繰り返し、自分の弱さを認めながら仲間と見る夢のためにがんばってる印象を受けました。

 

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すっかりいい女になったカガリさん。

 

違いその5・リムル、そしてリムル配下。ユウキにとってリムルは夢の実現のためやはり邪魔な存在です。ちょっかいを出しますがなろうのようにちゃんとした敵対は実は1度もしていません。マリアベルに操られてるていでリムルと戦ったのと、近藤に操られ立ちはだかった事はありますが。(どちらもフリなのかもしれませんが)なにより書籍ではヴェルドラをはじめリムル陣営のメンバーやミリムらと直接交流を持っています。迷宮最下層でラスボスがヴェルドラなのを本人から聞いていたりもします。子供達もあっさりリムルに引き取らせているし、17巻までは本気で敵対する意思を一度も見せていないのが事実です。しかも人に聞かれればリムルを本心から褒めたりする。ガドラを通し帝国戦で協力するのはなろうと同じですが、リムルと合流を目指し一緒にルドラを討つという行動に出ます。結果は近藤に邪魔され合流に失敗してしまいますが、けっこう意外な展開で驚きました。w

リムルは今でも信用できないが憎めないでいます。

カガリもリムル達と遺跡調査(といっても元自分の持ち物)したり交流を深めましたね。リムルはカガリがカザリームと知ってもカガリさんと呼びます。リムルにとっては仲良くなった今のカガリさんがすべてなんですね。

 

違いその5・ギィ。ユウキたちはギィ配下になっています。ギィに敗北して帝国を内部から諜落する事を約束し東に向かいました。ギィと面識を持ち、しかも配下扱いになるのも予想外でした。

 

そして今のユウキ。精神支配のスキルを持つミカエルとフェルドウェイという現在の最強の敵たちにカガリ、フットマン、ティア、マイらとともに支配され操られています。ティアは自我が残っておりテンペスト勢に自分を止めるように嘆願しました。カガリは支配された時に絶望感が大きいほどより支配される近藤のスキルに、仲間を助けられない自分への絶望感からMAX状態で操られる事になってしまいました。フットマンは不明w

さてユウキですが、支配されてる割にノリがいつも通りの気がします。ラプラスはその違和感に気が付いたんじゃないかなと。(まぁ憶測ですけどねw)

ならユウキはどう動くのか。直前のあのダムラダとの戦いの中で見せた熱い部分。

裏で暗躍するより、仲間を救い出す機会を狙ってるのではと考察しています。

もっと言ってしまうと、リムルとともにミカエルらと戦い、最後はユウキが何かに憑依されラスボスになる。ユウキを助けるためにリムルたちは戦う。そんな展開を大胆に予想します。

なろうほど悪い奴になりきれなかったユウキとカガリさん。なろう通りのラプラス、ティア、フットマン。18巻以降が楽しみですね。

なにせ1度だけ、ユウキすらしらない何かが彼の中に存在する事を匂わせる描写があるのだから・・・。

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八方ふさがりのユウキさん。なろうみたく「私はヴェルダ」なんて狂言はもう使えませんw